午後3時にお菓子が焼 - 二次元裏＠ふたば

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25/12/06(土)02:10:25No.1379627192そうだねx8 08:26頃消えます

午後3時にお菓子が焼き上がる日々が、特別から当たり前に戻った頃。
「ねえねえ、なのちゃん」
欠片ひとつ残さず食べ終えたパウンドケーキの皿を持ち、立ち上がろうとした妹の袖を縋るように掴んだ。姉としての意地で平静を装っているが、指先に籠る力を隠しきれない。
「も、もしかして、微妙だった……？」
「ううん！ケーキはすっごく美味しかったよ？さっすがなのちゃん」
なのちゃんをそっとベッドに座らせ、隣に引き寄せる。体重を預ける。寄り添う形になる。
そして尋ねる。ほんの少しの震えすら、声色から消し去るようにして。
「なのちゃん、なのちゃん。小さい頃、私の誕生日にしてくれた約束……覚えてる？」
「約束？」
「うん、まあ。覚えてないよね。ふふ、ごめんね。なんでもない」
他愛もない日常の中でも、血塗られた非日常の中でも、それはよすがだった。
常識という枠組みすら曖昧な故に交えた、あどけなくて微笑ましい応酬その中に、透き通る原石のような言葉があった。
『おねえちゃん、わたし、将来おねえちゃんと……けっこん？する』
そうしたらずっと一緒にいられるし、わたしの作るお菓子食べ放題なんだよ。いいでしょ。
やくそくね、やくそく。

…

125/12/06(土)02:10:57No.1379627266そうだねx7

法律、常識、倫理、社会通念。そうした枠組みを踏まえても、なお許されないものがある。
私の手は血に汚れ、既に赦されないことをしてしまったのだから。
命に代えて守ろうとした最愛の妹を、薄暗い場所へ引き摺り込むなどあってはならない。毎晩の悪夢は渦巻く闇。かつて自身に生えていた無数の黒い手が、今度は身体中を縛り付けるみたいに。
息を整え、体勢を直す。せめて外側だけでも良き姉でありたい。甘えを許すのはここまでにして。
「お姉ちゃんこそ、覚えてたんだ……？あんな昔のこと、なのに」
「え？」
耳をほんのり紅く染めたなのちゃんが、小さな小さな声で告げた。言の葉は銀の弾丸となり闇を撃ち払う。
「もう小さいだけのなのちゃん、じゃないよ……友達もできたし」
今度は体重を預けられた。なのちゃんはそっと腕を重ねて、指と指を絡めるように手を握ってくれた。
もっと聞きたい。その先まで言って欲しい。そんな願いを込めて握り返した。強く。
「……いいの？」
「うん」
それからのことは誰にも言えない。お揃いのリボンで封をした。
私の最愛の人は、気付けば年齢も身長も私を追い越しちゃってて、寄りかかっても大丈夫みたい。

…	225/12/06(土)02:20:08No.1379628567+ 夏目先生！

…	325/12/06(土)02:21:01No.1379628698そうだねx4 2時って…こんな時間に起きてるなんておかしいよ！

…	425/12/06(土)02:23:22No.1379628931+ 睡りの時間に投稿しちゃダメだよ！

…	525/12/06(土)02:23:47No.1379628977そうだねx5 姉ナノはいくらねっとりさせてもよい

…	625/12/06(土)02:27:21No.1379629311+ なのちゃんも殺しちゃった記憶持っちゃってるからね…支え合っていかなきゃね…

…	725/12/06(土)02:34:32No.1379630064+ 姉ナノ初めて見た

…	825/12/06(土)02:50:47No.1379631782そうだねx4 姉ナノほしかったから助かる…

…	925/12/06(土)02:50:49No.1379631786+ あの少ない姉の情報からこれだけの描写を…

…	1025/12/06(土)02:59:44No.1379632594+ シルバーブレットを効果的に使いやがって…

…	1125/12/06(土)06:04:55No.1379643579+ もう可愛いなのちゃんじゃない…カッコいいなのちゃんだ…！

…	1225/12/06(土)06:33:04No.1379644582+ 深夜に投稿なんておかしいよ！

…	1325/12/06(土)06:55:46No.1379645595+ 本編でも明らかに一線を越えた描写がある公式カップリングなのに確かにあんまり見ないな…

…	1425/12/06(土)06:57:55No.1379645703+ 😊

…	1525/12/06(土)07:22:36No.1379647162+ やっぱり姉妹は結ばれる運命なんですぅ…！！！！！大魔女様！！！！！

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