二次元裏@ふたば
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画像ファイル名:1793707256794.jpg-(102594 B)
102594 B26/11/03(火)21:00:56No.1483932613そうだねx2 22:15頃消えます
「ふー、ようやく帰ってきた。早いところ活くん成分の補給に行かないと」

 小梅は崆峒山の入り口で旅の荷物を降ろして汗を拭いた。
ここ一週間ほど、小梅は彼女が密かに管理している世外の孤島の様子を見に一人で旅に出ていた。
一人旅もまた自由で楽しいものだが、傍に醜い男の姿がないとどうにも味気なくていけない。

(アタシがいない間に浮気でもしてないでしょうね〜)

 と、冗談めかして思考するが、万が一本当に浮気でもしていようものなら崆峒山には血の雨が降るだろう。
山門を通り抜けると、しずしずと嫋やかな足取りで黄色の衣服に身を包んだ女性が歩み寄ってきた。
玄功門の掌門、魏菊である。彼女は微笑みを浮かべ、小梅に拱手し一礼した。傍には小梅の友人、孟仙謠が控えており、黙って軽く手を挙げている。
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…126/11/03(火)21:01:08No.1483932702+
「小梅夫人、御身が無事戻られましたことをお慶び申し上げます」
「魏掌門、謠謠。ただいま〜。お土産買ってきたからね」
「心尽くし、誠にありがたく存じます」
(先生ならば仕方ないとはいえ、わたくしが後なのね)
 言葉の前後を悪しざまに受け取って、孟仙謠は唇を尖らせる。旅先の土産を笑顔で受け取ってから、魏菊は本題に入った。

「掌派人は、夫人がご不在の間大変多忙でいらっしゃって、会いたい、会いたいとしきりに仰っておりました」
「そ、そうなの。活くんったら人前で慎みがないんだから」

 小梅は口では悪態をつきつつ、同じ気持ちでいたことに喜びと気恥ずかしさの入り混じった表情で身をもじもじとさせた。

「というか、そんなにも忙しかったの? お飾り掌派人の身なのに」
「夫人……」
…226/11/03(火)21:01:24No.1483932820+
 崆峒において神にも等しい掌派人のことを遠慮なくこき下ろすのは、一身に寵愛を受けるこの夫人ただ一人しかおらず、魏菊は苦笑いを浮かべた。
とはいえ、この奔放な女性に自重など望むべくもない。

「我々の不徳の致すところでございますが、どうしても掌派人にご対応願わなければならない案件もありまして」
「ふーん……まあ、とりあえず活くんに会ってくるわ。お出迎えありがと、小菊、謠謠」
「ちょっと、不敬ですわよ! ……もう」

 冗談めかして気安く呼びかけてから、小梅は自慢の軽功を活かして掌派人の住まい、太和宮へと軽やかに向かっていった。

(わたくしよりも趙活の方が……ああもう)

 嫉妬に頬を膨らませる孟仙謠の隣で、魏菊はその背中が見えなくなるまで、静かに頭を下げていた。
…326/11/03(火)21:02:22No.1483933218+
「デデンデンデデン〜デデンデンデデン〜」

 ご機嫌に鼻歌を歌いながら、もはや己の庭と化した太和宮を進むと、ひときわ豪奢な部屋が見えてくる。四門の護法が恭しく控えるその部屋の前で、小梅は馴染みの赤い服の男に声を掛けた。飛天門の護法、顔疆である。

「顔護法、活くんは?」
「はっ、掌派夫人にご挨拶申し上げます。掌派人は部屋の中でお休みになっており、夫人以外誰も入れないようにと」
「ふーん。まあとりあえず入れて入れて」

 玄功門の護法、黄佩華が楚々とした仕草で扉を開ける。小梅は軽く手で礼をしてから、部屋の中に入り込んだ。

「おっす活くん、生きてる〜? ……って、うわ」

 部屋の中に入った小梅は、思わず声を漏らした。
寝台ではなく部屋の真ん中で、なぜか掌派人の服ではなく唐門の青い制服を身にまとった崆峒掌派人──趙活が、白目を向いて寝ている、というか気絶している。この不細工な連れ合いにも慣れた小梅ではあるが、あまりの見苦しい寝相に半目になると、右手で鶴首を形作って、乳首のあたりを狙って突き刺した。
…426/11/03(火)21:02:49No.1483933415+
「妖怪、調伏!!!」
「──んがっ、痛っ、痛ぇっ! 何すんだ!」

 たまらず飛び起きた趙活は、辺りを見回して小梅の姿を認めると、喜びと呆れの入り混じった声をあげた。

「おいおい、これは家庭内暴力か?」
「活くんったらひどい! これは阿鶴侠がやったのよ、こんなに健気な愛妻を疑うなんて!!」

 わっと泣き真似をしながら、小梅は右手で趙活の脇腹をつつき続ける。

「いてててて」
「活くんこそ阿鶴侠と浮気してなんのつもりよ! 本梅が不在だったからって別のやつに乳まで吸わせる仲になったのね!」
「ラビディオ! 吸ってるのはお前の手だ! まったく、女侠、ご勘弁を」
…526/11/03(火)21:03:00No.1483933528+
書き込みをした人によって削除されました
…626/11/03(火)21:03:10No.1483933631+
 この妻はいつまでも思春期の少女のように活発で、奔放なままだ。趙活は苦笑いをして、小梅の手を取った。

「おかえり、小梅。一日千秋の思いだったぞ」
「ん……ただいま」

 先程までの喧騒から一転、たちまち照れて目線を逸らしながら、小梅はその手を握り返した。
しばらく生暖かい沈黙があってから、小梅はいそいそ背嚢の中から土産を取り出しながら、話を続けた。
…726/11/03(火)21:03:59No.1483933993+
「それで、何があってあんな散々な格好で寝てたわけ? ここが崆峒だからいいけど、そこらの路上で寝てたらすわ陸に打ちあがった魚の妖怪かと思われて調伏されるわよ」
「うぅ……」

 趙活の心相が減った。
…826/11/03(火)21:04:15No.1483934095+
 事の流れはこうだ。
まず小梅が旅立ってすぐ、極楽教残党が崆峒山の周辺で事を起こす。掌派人として剣を振るわないわけにもいかず、先頭に立つ。
また翌日は、たまたま近辺を流浪していた盟友・瑞笙が、旧交を温めに訪れた。当然、共に酒を酌み交わす。
数日逗留した友が旅立ってから、今度は郁竹から上がってきた図案に興奮を抑えきれず、数日夜を徹して大鉄舗に籠る。
それらすべての疲れが蓄積した結果、さすがの趙活といえど疲労の限界を迎え、気絶同然に就寝していたというわけだ。
それらの話を聞いた小梅は、呆れたような表情を浮かべた。

「極楽教の掃討は立派な仕事として、あとお酒飲んで趣味してただけじゃない」
「うぅ……」
 趙活の心相が減った。

「小菊は『我々の不徳の致すところで、掌派人のお手を煩わせてしまい……』って平身低頭だったわよ。活くんは申し訳なく思わないの?」
「うぅ……」
 趙活の心相が減った。
…926/11/03(火)21:04:45No.1483934275+
「あと小竹とは二人きりで過ごしたりしてないわよね? 本梅に親友と夫の血を見るような真似をさせないでよ?」
「う……ってやめろやめろ! 鉄拳門総出で事にあたってただけだ!」
 小梅が若干不穏な空気を纏ったのを見て、趙活の心相が大幅に減った。
ひとしきり夫をからかって、妻はご満悦である。
「ま、いじめるのはこれくらいにしておいてあげましょうか。笙くんは元気だった?」
「相変わらずさ。前日の抗争に間に合ってりゃ、あいつに全部任せて後ろでふんぞりかえれてたもんを」
「友達甲斐のない男ね」
「うぅ……」
 趙活の心相が減った。
背負わなくていい苦労も自ら背負っていたとはいえ、疲労困憊の身で妻の口功に晒された趙活は、さすがに耐えられず手で泣き顔を隠しながら唇を噛んだ。

「ワッ、泣いちゃった!」
「確かに俺にも悪いところあったけどさぁ……もうちょっと優しくしてくれてもいいじゃないか……!」
「んもー、堂々たる??掌派人が泣かないの」
(あんまり惨めで可愛いところ見せられるともっと虐めたくなっちゃうのよね)
…1026/11/03(火)21:05:05No.1483934421+
 とはいえ、よく見ると趙活の顔色は言葉相応に悪く、目の下の隈も色が濃い。
風呂にはかろうじて入っているようだが、普段顔に見合わず身綺麗にしている彼にしては装いが薄汚く、掌派人としてはあまりに見すぼらしい風体だ。
小梅は可愛いものへの加虐嗜好を抑えながら、ひとつため息をついて、問いかけた。

「そんなにアタシに優しくしてほしいの?」
「そりゃ、してもらえるならそうしてほしいよ……」
「どれくらい? どれくらい優しくしてほしい?」
「目いっぱい……一番いいのを頼む……」
「目いっぱい優しく、ね……」

 瞑目してから、小梅は膝をはらって立ち上がった。
普段なら一笑に付していた提案だが、今日の小梅は違った。
結局のところ、狂おしいほどに相手が恋しかったのは、一方通行の思いではないのだから。
小梅は扉を少し開けて、部屋の外に控える護法たちに話しかけた。
…1126/11/03(火)21:05:33No.1483934644+
「ちょっと、出払っててくれる? 一時辰ほど二人きりにしてほしいの」
「はぁ、しかし万が一お二方の身に何かありましたら……」

 鉄拳門の護法、童大蟲が頬をかきながら返答する。小梅は鼻を鳴らした。

「あのねえ、あんたら四人まとめても活くんのが強いし、アタシだってもう師匠より強くなってるんだから、何も心配いらないっての」
「むむぅ……」

 事実を突きつけられて鼻白む火護法。なおも難色を示す四人に、小梅は大きくため息をついて目を獰猛に光らせた。

「ふーっ……言わなきゃわからない? 夫婦の閨事の時間よ。人の情事を盗み聞きしたいっていうんなら居てもいいけど」
『!?!?!?!?』
…1226/11/03(火)21:05:52No.1483934827+
あまりにあけすけな物言いに、四人は目を白黒させた。小梅はなおも言い募る。

「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死ぬんだから、本梅の情事を邪魔する奴は本梅に蹴られて死ぬべきよね?」
『し、失礼いたします!!』

 第一掌派夫人、虞小梅は普段は朗らかで優しいが、時に豹変して狂乱する。
かつて崆峒派掌門会議を出禁になったその片鱗を見せつけられ、四人は這う這うの体で逃げ惑うばかりであった。

(いいなぁ、掌派人。夫婦仲円満で……)

 奪魄門の護法、余麟だけが、やや羨ましげな視線を背後に向けていた。
…1326/11/03(火)21:06:38No.1483935180+
 ようやく二人きりになった部屋で、小梅は夫に向き直った。趙活は、呆れたような表情で指を立てている。

「お前、いくらなんでも……」
「何よ? あいつら、黙ってたら用を足すときにもついてくるんでしょ? これくらい言わないと離れちゃくれないんだから」
「まあ、それもそうだが……ところで、へへ」

 先ほどの大胆な宣言を聞いて、自ずと脳裏によぎるのはめくるめく夫婦の営み。趙活は指を鼻の下に当てて、見るに堪えない表情を浮かべた。
小梅は一つ息を吐いてから、髪留めを取って腰まで届く長い髪を靡かせた。

「いやらしい顔。建前通り妻の役割を果たしてもいいけど、今のご注文は目いっぱい優しくしてほしいってほうでしょ? ほら、おいで」

 小梅は慈母のような表情を浮かべて、寝台の方に腰掛け、膝をぽんぽんと叩き、夫に向かって手招きした。趙活は口をあんぐりと開けて、妻に疑いの目線を向ける。
…1426/11/03(火)21:06:58No.1483935356+
「……注文したのは俺だが、これは羊が虎の口に飛び込もうってんじゃないよな?」
「ふぅ。まあ普段の行いで信じてもらえないかもだけど、アタシは今本当に活くんに飛び切り優しくしてあげたい気分なのよ。からかいもいたずらも一切なし。先着一名様。ご応募はお早めに〜」
「そこまで言うなら……」
 
 おずおずと、趙活は妻の膝に頭を横たえた。後頭部に伝わってくる、程よい柔らかさとしなやかさを兼ね備えた感触。その上から、白く嫋やかな手が頭を優しく撫でた。
…1526/11/03(火)21:07:31No.1483935606+
「よしよし、よしよし」
「お、おい……」
「しーっ」

 指を唇に添えられ、言葉が出なくなる。小梅はおもむろに唇を近づけて、額に一つ口付けを落とした。

「おつかれさま。いつも活くんは……趙郎は本当によくがんばってるわね。掌派人の重責、ちゃんと背負ってがんばってる。えらい」

 次に頬に口付けをして、一言褒めて、耳に口付けして、一言褒めた。

「く、くすぐったい、くすぐったいよ」
…1626/11/03(火)21:07:44No.1483935715+
 照れで思わず笑いが出てしまう夫に、小梅はいたずらげに言った。

「前に、あなたが忙しくてアタシとの約束をすっぽかしたとき、木に括り付けて散々弄んだことがあったでしょ」
「あぁ……」

 苦痛と快楽が入り混じる複雑な思い出が蘇って、趙活はやや渋面を作った。危うく新たな扉を開くところだったのだ。

「今日はその逆。一言褒めたらちゅーしてあげるからね」
…1726/11/03(火)21:08:11No.1483935905+
 小梅は、夫の頬を優しく撫でてから、深い愛情を籠めて言葉を続けた。

──武芸百般、江湖にあなたに並ぶ武功の持ち主は二人といないわ。

──学問も修めてる。至尊の座についても奢らず、勉学を怠らない。小菊はいつも喜んでるわね。

──鍛冶もできる。小竹の発想についていけるのはあなたぐらいよ。

──名声も轟いてる。天下第一の侠客はあなただって、みんな口々に言ってるわ。

──医術まで修めてる。崆峒で一番の医者が掌派人だなんて、おかしな話よね。

──弁も立つ。東西武林盟での演説、すごくかっこよかった。今でも鮮明に思い出せるわ。

──純情一途で妻を大切にしてくれる。アタシがいくらわがままでも、あなたが受け止めてくれる。
…1826/11/03(火)21:08:39No.1483936119+
 一つ褒めては口付けを落として、また一つ褒めては口付けを落とす。


──初志貫徹、一度始めたことは最後までやり通すところ。鶴崖でのこと、覚えてる?

──何があっても、絶対にアタシのために戦ってくれると言ってくれた。あのときはひどいことを言ってごめんね。本当は、涙が出るくらい嬉しかったの。

──師門に背を向けてでも、一緒に旅についてきてくれたこと。二人で一緒に味わったから、あの自由の味は格別だった。

──たくさんひどいこと言ったのに、アタシのことをずっと信じてくれてたこと。お人好しにもほどがあるけど、そういうところが好き。

──アタシを助けてくれたあの日の事、いつまでも瞼に焼き付いてる。空前絶後にかっこよかった、好き。

 一つ大切な思い出を語っては口付けを落として、また口付けを落とす。
小梅は、ほぅ、と一つ息を吐いて、夫の顔に愛おしげに頬をすり寄せた。
…1926/11/03(火)21:09:01No.1483936309+
「アタシは、活くんの顔も好きよ。世の人の言うことなんて気にしなくていい。アタシが好きなの」
「…………」

 醜い、醜いと罵られる面相を、宝物のように抱えられて、趙活は思わず目の端に涙を光らせた。
その涙に口づけを落としてから、小梅は言葉を続ける。

「ごめんね。小梅は、意地悪でひねくれてるから、いつもからかって、悪さばかりしてる」
「俺は……お前のそういうところも、好きだ」
「ありがと。アタシも活くんのことが好き」

 唇に一つ口づけを落とすと、二度、三度と深く唇を重ねた。

「好き……大好きなの……愛してる……」
…2026/11/03(火)21:09:18No.1483936434+
 目の奥に情欲が灯る。
何よりも自由を愛し、一度飛び立てばどこへなりとも消え去ってしまいそうな儚さを纏った、軽やかな白鶴。
その、何よりも大切な愛妻が、今だけは自分だけを瞳に映して、深い愛情を向けてくれている。
趙活は、暗く深い独占欲と、重い愛情で、息もできなくなりそうだった。
…2126/11/03(火)21:09:37No.1483936571+
──本当は、そんな綺麗なものじゃない。

──あなたがもしも綺麗な顔に生まれてたら、きっとアタシは嫉妬で生きていられないわ。だから、あなたが醜く産まれてくれて、ほっとしてるの。

──天下にどう思われようとどうでもいいの。アタシだけの活くん、本当は掌中に収めて、誰にも見られないように隠してたい。

──あなたが天地に恥じない侠客だから、アタシもそうなりたい。だけどもしあなたが極悪人なら、無間地獄の果てへだって、一緒に歩いていってあげる。

──大好きで、愛しくて、一緒になりたくて、片時も離れたくないの。

──あなたがもし死んだら、きっとひと時も生きてられない。

──あなたと世界を天秤にかけたら、迷わずあなたを選ぶ。薄情な、酷い女よね。

 愛に溺れた言葉の裏に、語れぬ本心を隠して、小梅は愛する夫に指を絡めた。
…2226/11/03(火)21:09:55No.1483936703+
「小梅はね、あなたが何者だっていいの。掌派人が嫌になったら、二人で旅に出ましょ。あなたがいれば、他に何もいらない」
「……妻に、友達を捨てさせるわけにはいかないからだろ」
「ふふ。ありがと。好き」

 もう一度口づけをして、二人は気づけば縺れ合うようにして寝台に転がっている事に気が付いた。
乱れた息。しどけなく広がる艶やかな黒髪。
陽光が照らす一室。男と女は、静かに身を寄せあい──。
…2326/11/03(火)21:10:35No.1483936989+
「──はい、おしまい」
「え」

 するっと、腕から抜け出た小梅は、もう普段の活発でつかみどころのない、少女の立ち振る舞いに戻っていた。

「あのねえ、そもそも疲労困憊で気絶してたんでしょ。まず身体を休めなさい。閨事なんてもってのほか」
「……そう言って、また土壇場で恥ずかしくなったんだろ」

 この妻は、独占欲からとんでもない振舞いを見せることはあるが、いざ交情の瞬間となると気恥ずかしさから逃げてしまう悪癖があると、いい加減に趙活も学習していた。ぱぱっと髪をひとまとめにしてから、小梅は頬を赤くして顔をそらした。
「わ、わはは〜! そんなわけないでしょ、本梅は旦那さまの身体を気遣ってるだけよ?」
「まったく……生殺しだ……」

 嘆きのため息をついてから、顔を上げ、趙活は屈託のない笑顔を浮かべた。
「でも、ありがとう」
「……うん、喜んでくれたら、小梅も嬉しい。また、気が乗ったらやってあげる」
…2426/11/03(火)21:11:00No.1483937184+
 気がつけば約束の一時辰は近づいている。小梅は、身だしなみを整えて窓の外を見た。

「あー、護法連中も戻ってきてる。んじゃ、アタシは小竹と謠謠に会ってくるから」
「おう」
「活くんはとりあえずお風呂入って、ゆっくり午睡でもしてなさい。そしたら〜〜〜」

 すすすと近寄って、小梅は耳打ちをした。

「……閨を温めてお待ちしておりますわ、なんて」
「おう、おう」
「じゃ、じゃあね、助平活くん!」

 また見るに堪えない表情に変わる夫の肩をどついてから、小梅は颯爽と駆けて行った。
趙活は一つ伸びをしてから、肩の荷が降りた、軽やかな足取りで歩き出した。
崆峒山の空は今日も澄み切っている。
…2526/11/03(火)21:12:11No.1483937813そうだねx5
小梅ってブサイクが素直に優しくしてほしいって言ったら飛び切り優しくしてくれそうだよねという着想のもと書きました
誰か俺を小梅沼から引き揚げてください
…2626/11/03(火)21:13:39No.1483938413+
活俠傳の怪文書久々に見た…あっりがたい
…2726/11/03(火)21:15:20No.1483939169+
これは毒に侵されてますね生涯治りません
…2826/11/03(火)21:18:28No.1483940672+
>誰か俺を小梅沼から引き揚げてください
いいえ無限に怪文書を書いて欲しいのでずっと浸かっていてください
ありがたい…
…2926/11/03(火)21:20:31No.1483941549+
ブサえもんこの野郎!末永く幸せになれ!
…3026/11/03(火)21:20:52No.1483941691+
> 趙活の心相が減った。
天丼でダメだった
…3126/11/03(火)21:28:11No.1483944511+
甘々な小梅いい…
想いが重いのいいよね
…3226/11/03(火)21:30:39No.1483945477+
ほーいいじゃないかこういうのでいいんだよこういうので
…3326/11/03(火)21:39:44No.1483948837+
>No.1483936571
この独白いい…
ホントに裏切らなければどんな外道に墜ちてもついてきてくれるからな…
…3426/11/03(火)21:57:00No.1483955285+
(いいなぁ、鉄拳門。掌派人の趣味枠でよく出入りされて……)
…3526/11/03(火)21:57:42No.1483955530+
>ホントに裏切らなければどんな外道に墜ちてもついてきてくれるからな…
唐門のブサイクの敵なら元友人のイケメンすらぐちゃぐちゃにしてやるって思考が怖いよ

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